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    « May 2007 | Main | July 2007 »

    Posts from June 2007

    Jun 26, 2007

    丸善+Amazon

    Amazon.co.jpと日本の書店が共同ブランド・ストアを持つ初めての事例とのこと。米国では2001年の時点で全米第2位のBordersとの提携が発表がされている。合理的な経営判断と思われますが、老舗であればあるほどプライドが邪魔してなかなか、思い切った決断が出来ないもの。

    丸善の代表取締役社長の小城武彦氏は、通商産業省(当時)からカルチュア・コンビニエンス・クラブ、代表取締役常務を勤めた後、産業再生機構からカネボウの代表執行役兼取締役で企業再生を主導したご経歴。丸善には07年1月に顧問として、4月に代表取締役に就任していたとのこと。

    Link: 丸善とAmazon.co.jp、共同ブランドストアを8月下旬オープン.

     注文を受けた商品も丸善の店頭在庫からではなく、Amazon.co.jpの在庫から発送され、物流もAmazon.co.jpが担当する。一方、丸善は書店員による書評やコメント、独自のテーマによる企画などのコンテンツ面など、ブランディングと販売促進を担当する。なお、従来の丸善インターネットショッピングは廃止されるため、既存ユーザーはAmazon.co.jpに会員登録し直す必要があり、追って告知していくという。

     丸善の小城武彦代表取締役社長は、独自のショッピングサイトを廃止し、Amazon.co.jpとの共同ブランドストアに移行するに至った経緯について、「1社が独自に国内市場だけを対象にしてシステム投資を行なっていた事業のサービスレベルと、Amazonのようにグローバルなサービスを展開し、その規模で投資しているサービスレベルでは顧客満足度ではかなりの開きがある」とコメント。自社だけで継続して展開していくよりも、Amazonの力を借りながら丸善のブランドを付加していくほうがユーザーにとって価値のあるサービスを提供できると判断したと説明した。実際、検索システムやユーザーレビューなどは従来の丸善にとって「弱かったところ」だと認めており、共同ブランドストアでは商品の選びやすさや注文のしやすさ、物流などが格段に改善されるとしている。

    参考
    Link: 米Amazon.comと全米第2位書店Bordersグループが提携を発表.
    Link: 米Amazon.comと米Toysrus.comが提携、玩具とゲームをオンライン販売.

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    Jun 10, 2007

    出版社が独自の広告会社を作るという傾向

    出版社が彼らの広告主へのサービス提供を目的としたインハウスエージェンシー/ビジネスユニットを設立しているという、New York Timesの記事。そもそも、カスタムパブリッシング(制作業務請負)的なアプローチは昔からあった話ですが、コンタクトポイントが分散化している中で、ホリスティック・アプローチを志向してそうなところが新しい点か。ネットメディアへの展開であったり、プロモーション領域のサービスだったり、テレビの特別番組やラジオスポットなどととの連携をも含め、クリエーティブを展開するメディアプロダクトが格段に広がったことが従前との違いであろう。

    The Condé Nast Media Groupの“Fashion Rocks”は、CBSの特番が成立するなどエンタテインメント・コンテンツとしても大規模なイベントに発展している模様。記事によれば、ハリウッドの大物達と“Movies Rock”なる別のイベントを計画中とのこと。収益を確保するフォーマットがある程度できたということなのか...。Condé Nastのネット部門であるCondéNet の、このところ順調そうな事業拡大(昨年の動き:その1その2)も含めてクロスメディア領域の事業開発に注目してみたい。

    Link: Publishers Creating Their Own In-House Ad Agencies - New York Times.

    Condé Nast Publications, the Meredith Corporation, Reader’s Digest, Hearst and even Surface magazine, a small independent title dedicated to fashion and design, are now handling some creative work for their advertisers. The trend poses a challenge to traditional agencies and has created some unusual partnerships (think of Vogue designing ads for Wal-Mart Stores).

    The Condé Nast Media Group has been developing sweepstakes, television specials, radio spots, in-store events and, of course, magazine ads for brands like Dillard’s, Kohl’s, Grey Goose and Lexus. The unit, which relies on a panel of more than 100,000 consumers to evaluate advertising, generates about $200 million of revenue from these marketing programs.

    Mr. Beckman’s group has drawn the most attention for “Fashion Rocks,” a television special about music and the fashion industry that goes beyond a typical agency project. The event, now in its fourth year, ties in several large advertisers like Chevrolet, Citigroup, L’Oréal and Cingular, and was featured last year in a custom magazine sent to Condé Nast subscribers.

    Link: Meredith 360°.
    Link: Hearst Integrated Media.

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    Jun 08, 2007

    Virtual Billboard

    Billboard

    M1F1グランプリ

    070606 Media Shakersが運営しているシンクタンク「M1・F1総研」は、「2007年上半期 M1F1グランプリ」マーケティングセミナーを6/6(水)に六本木アカデミーヒルズ49で実施しました。

    上半期グランプリを「PASOMO」、R25特別賞を「中村俊輔」、L25特別賞を「Flavor of Life」、Hot Pepper特別賞を「クリスピー・クリーム・ドーナツ」として表彰したほか、放送作家の鈴木おさむさん、宣伝会議の田中理沙さん、グリーの田中良和さん、ビューティクリエイターのTAKAKOさん、R25編集長の藤井大輔さんが参加したパネルディスカッションも、それぞれの専門分野から見た鋭いコメントが飛び交ってたいへんな盛り上がりとなりました。

    我々が主催するイベントとしては初めての試みでもあり、開催に至るまでは正直いろんなところで不安もあったのですが、司会の岩瀬惠子さんのプロフェッショナルな仕切りっぷりもあり、当日の運営もほぼほぼ満点の出来ではなかったかと自負しております。事前の予想を上回る盛況で200名を超えるお客様にご参加いただけたのも、非常に大きな収穫でした。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

    ターゲットインサイトをより一層洗練させていくために、M1・F1総研では継続的な調査・分析・レポート発表を行っていきます。当日のアンケートにお寄せいただいたご意見も参考とさせていただきながら、下半期のM1F1グランプリの企画をそろりとスタートさせたいと考えています。

    プレスリリース:
    Link: M1・F1総研: 2007年6月6日 『2007年上半期 M1F1グランプリ』は、「PASMO」に決定.

    Link: 首都圏在住20~34歳の話題の中心は「Pasmo」! 2007年上半期M1F1グランプリ | ライフ | マイコミジャーナル.
    Link: ITmedia News:便利だけじゃない 「PASMO」がM1、F1層に人気.
    Link: “2007年上半期 M1F1グランプリ”にPASMO!.

    Jun 05, 2007

    Google + Salesforce.com

    広告はそもそも何のためにありますか?という問いに対する最もシンプルな解答の一例か。

    Link: An Ad Deal for Google - New York Times.

    The online software pioneer Salesforce.com will help the Internet search leader Google sell ads as part of a partnership.

    Under an arrangement to be announced Tuesday, Salesforce.com will roll out a version of its service so its 32,300 customers can distribute their online ads through Google.

    Link: Salesforce Group Edition Featuring Google AdWords.

    先行指標としてのカンヌ国際広告賞

    今月の17日より開催される2007年のカンヌ国際広告賞。我が社からも若干名のメンバーを研修目的で派遣の予定。一流のクリエーティブに包まれて、いろいろと触発されて帰ってきてほしい。

    さて、Advertising Ageの記事によると、各部門への総エントリー数は前年対比3.2%増の25,700件に達した模様であるが、応募作品のうち、伝統的なメディアのカテゴリにおける応募者数は、Film(TV and cinema ad.)カテゴリで7.94%減少の4,474件、Press(Magazine, newspaper and inserts)カテゴリで5.45%減の6,984件となったとのこと。

    Link: Advertising Age - Film and Press Entries Down for Cannes.

    But Overall Number Increases, Including Rise in Nontraditional Categories

    By Emma Hall Published: May 30, 2007

    LONDON (AdAge.com) -- Film and press entries for the Cannes Lions International Advertising Festival are down this year, despite a rise in the overall number of entries.

    The film Lions suffered the biggest drop, with a 7.94% decline in entries from 4,860 in 2006 to 4,474 in 2007. Film entries, which cover TV commercials, in 2005 were 4,996. Press entries (for print advertising) were down 5.45% to 6,984, from 7,387 the previous year.

    広告主の広告費の配分が、“a less TV-focused approach”に向かえば、功名心に駆られる広告クリエーターの関心領域も移る。

    Link: Advertising Age - Film and Press Entries Down for Cannes.

    Dave Alberts, chairman-executive creative director of Grey, London, said, "Cannes is an interesting indication of where our industry is moving. Advertising agencies are the home of ideas but now the best people in our industry use their skills to come up with ideas in other areas. The online prizes at Cannes will become very much sought after."

    とはいえ、単純に受賞の確率だけを単純に考えれば、伝統的なメディアカテゴリで、残存者利益を狙う戦略もありそうですけど。広告クリエーターの皆さん、Film LionsとPress Lionsが狙い目ですぜ。

    ちなみに、読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆の渡邉恒夫さん、Media Person of the Year受賞とのこと。

    Link: Cannes Lions 2007.

    Thursday 31 May 2007 WATANABE NAMED MEDIA PERSON OF THE YEAR Tsuneo Watanabe, Chairman and Editor-in-Chief of The Yomiuri Shimbun Holdings, will be honoured with the Media Person of the Year Award at this year’s Festival.

     

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    Music

    • Chaka Kahn - Foolish Fool

      Foolish Fool
      Chaka Kahn: Funk This

      チャカ・カーンのアルバム、久しぶりのオリジナルアルバムのリリースのようですが、ハイ・トーン・ボーカルは衰え知らずで迫力満点。ジャム&ルイスがプロデュースを担当してますが、70'sのソウル・ファンクの雰囲気が色濃くて、彼女にとっては原点回帰っぽい作風か。プリンス“Sign 'O' The Times”、ジミ・ヘンドリックス“Castles Made Of Sand”など、カバー曲もよくフィットしております。

    • Thievery Corporation -

      Thievery Corporation: Versions
      Washington DCをベースに活躍するベテランDJユニット Thievery Corpのリミックス集、2006年リリース。Sultan Khan、The Doors からAstrud Gilberto を経て Sarah McLachlan まで、いったいどんな仕事選びの基準ですかってくらい、幅広い音楽を彼ら流儀で Dub で Downtempo で Chillout でありつつ、エキサイティングなTrip-Hop に換骨奪胎する逞しさは実力の賜物か。こっち方面としては久々のお気に入り。

    • MIKA - Grace Kelly

      Grace Kelly
      MIKA: Life in Cartoon Motion

      レバノン出身のロンドンをベースに活躍する男性シンガーMIKAのデビューアルバム。“Grace Kelly”は英国を中心に欧州各国ではかなり大ヒットした模様。音域の広さも、オペラの経験があったりするバックグラウンドも含めて、確かにフレディの再来を感じさせるのですが、アルバムで表現されているポップセンスの引き出しの豊かさは、単なるフォロワーとは異なる可能性を感じます。最近のUKポップシーンは、タレントぞろいで豊作ですね。

    • My Chemical Romance - Welcome To The Black Parade

      Welcome To The Black Parade
      My Chemical Romance: The Black Parade

      なんとなくティーン向けのバンドっぽいチャラチャラした印象があったので、何気にスルーしていたMy Chemiですが、この1枚は往年のロック名盤のようにキッチリとしたコンセプトアルバムです。雰囲気的にはQUEENがZiggy Stardustを演奏した感じなんていったら褒めすぎかしら。いずれにしろ子供たちだけのお楽しみにしておくのはもったいない感じ。
      歌詞はけっこうドスンと暗いので、ドライブ向きな雰囲気では無いですけど、大音量で楽しむとロックな気分が満喫できますぜ。

    • 4hero - Morning Child

      Morning Child
      4hero: Play with the changes

      UKクラブシーンのベテラン4heroのなんと6年ぶりの新作。長いブランクを全く感じさせないのは、それぞれのプロジェクトで一線で活躍を続けていたからかも。変わらない4hero節はホントに素晴らしいく、豪華で多彩なゲストボーカル陣、流麗なストリングス・アレンジ、ジャズっぽくシンコペーションするサイドシンバルなど、華やかで盛り上がっちゃう要素が満載です。

    Books

    • 高山 文彦: エレクトラ―中上健次の生涯

      高山 文彦: エレクトラ―中上健次の生涯
      中上健次の評伝。作家と編集者の関係性を軸にしながら、作家自身の複雑な背景と作品とのコンテキストを明らかにしていく。10代の頃に、ただただ圧倒されて読んだ中上作品の背景を知り、改めて「岬」や「枯木灘」などを読み返してみると、そのコンテンツとしての印象も、より深く重いものになったと思う。

    • ジョン・アーヴィング: また会う日まで 上

      ジョン・アーヴィング: また会う日まで 上
      いや、長ーい。ある種の忍耐力を試されるような長さ。幼少期~少年期~青年期のスピード感の変化は、実際の人の記憶とシンクロしているような、紙幅の使い方。実は、計算された演出のうちの一つなんだよね、ということが読後にわかります。やるな老作家。だからこそ、下巻まで頑張って通読しましょうぜ。個人的には、アーヴィングの本の中では、ガープ以降で最も好き。なんか、真実の多面性と親子関係の奥深さについて改めて考えさせられます。よって、子供はある程度大人になるまで読んじゃダメ、絶対。

    • デイヴィット ハルバースタム: ファイアハウス

      デイヴィット ハルバースタム: ファイアハウス
      September 11で犠牲になった消防士のお話。通俗的なお涙頂戴のお話にならないのは、デイヴィット ハルバースタムの“事実をして語らしむ”手法があるから。日常の何の気ないエピソードの連続から、特殊な共同体としてのNYの消防署の生活の様が語られます。そこにある、温かな日常、家族や仲間との親しい交わりは、職業としてチームとしてなんら飾りや偽りのない関係性を求められていた彼らとしては当然あるべき姿だったのかもしれません。
      彼らの多くがアイルランド系のカトリックという背景については、そもそも、この本を読んでみるきっかけとなった映画“Ladder 49”にも重要な伏線として出てきますが、元々が移民からなる米国の多層的な社会を理解するには、正直もう少し時間がかかりそうです。

    • 福岡 伸一: 生物と無生物のあいだ

      福岡 伸一: 生物と無生物のあいだ
      著者の福岡伸一氏は分子生物学者。ワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見以来、分子生物学の進化はめまぐるしい。それらの流れを追体験しながら動的平衡論にたどり着く頃には、生命の本質に対する謎解きに自身も参加しているような気分になる。
      海外の研究機関の研究者としての日常や、最先端の研究成果を巡る世界の研究者との競争を巡る心理もキッチリと描かれミステリー小説を読んでいるかのようです。生命と自然に対する畏敬の念が現れた、エピローグも素晴らしい。

    • 佐藤 賢一: 英仏百年戦争

      佐藤 賢一: 英仏百年戦争
      14世紀から15世紀にかけての英仏百年戦争は、二国間の争いというよりフランスの内戦としての意味合いで語るべきだ、という認識の土台に立って、黒太子エドワードやジャンヌ・ダルクなどの時代を語る。西洋歴史小説の名手が書き手ということもあって、ヨーロッパ史に詳しくない方でも楽しめる内容かと思われます。