私的韓国映画特集の第6弾は、マドレーヌ。キャスティングは華やかだけど、ストーリーは漫画的な派手さはなく、今風の若者恋愛事情を淡々と描いています。ある意味で、安心して見ていられます。火山高 / Whasango (2001)のヒロインのシン・ミナ、ラブストーリー / Classic (2003)の長身俳優チョ・インソンが主演、脇役だけどキム・スロが出演しています。
監督のパク・クァンチュンは1967年生まれでニューヨーク大学で映画を専攻、本作が2作目の監督作品。小説家志望の主人公のセリフを通じて劇中に引用される映画や小説の話題は、同世代を感じさせます。ヴィム・ヴェンダース の"パリ、テキサス"や、ポール・オースターの”ムーン・パレス”など...。この辺に引っ掛かりのある方には、お勧めです。
韓国ラブロマンス物は、もうひとつ『リメンバー・ミー』をご覧になることで、「おや、ほとんど話がめぐってるぞ」と思わせることになります。
この『リメンバー・ミー』で「街のお兄さん」みたいな、とっぽい青年を演じているユ・ジテが、いまになって『オールドボーイ』でふてぶてしくパワーアップしてこようとは! (あー。あまりにも強引な。)
オールドボーイは日本のマンガを下敷きにしているようですが、テーマやキャラクターづけのみを借りており、話の中心となるミステリー部分や問題提起については、これが『JSA』の監督か、と思わせるパク・チャヌクのオリジナル・アレンジが加えられています。
ユニバーサルが既にリメイク化権を購入し、ジョニー・デップやブラッド・ピットが強靭な主人公を演じるという噂が流れ。。
韓国映画のパワーが炸裂し、とうとう世界のトップに立つ作品が現れたことを思いっきり痛感し、ひれ伏してしまった一年となりました。
Posted by: kuro | Dec 28, 2004 at 04:26